佐々木公認会計士事務所の相続税FAQ

2015年から相続税が課税強化されたとのことですが、その内容を教えてください。
主な変更点は基礎控除の引下げ(従来の6割の水準まで引下げ)と、最高税率の引上げ(3億円超につき従来50%→改正後6億円超部分55%)です。
具体的な影響額を教えてください。
相続人が3人である場合、基礎控除は、現行5000万円×1000万円?3人=8000万円ですが、これが改正後3000万円+600万円×3人=4800万円となりました。
相続税は、課税所得額=課税資産評価額-基礎控除という算式がありますので、基礎控除の金額が引下げになると、課税所得額が押し上げられることになります。また従来課税資産評価額が上記例であれば8000万円以下の金額であると、課税所得金額はゼロとなっていましたが、基礎控除の引き下げにより、従来課税所得額が発生しなかった家庭でも、課税所得額が発生することになり、その点で課税強化となりました。
課税強化により、どれくらいの人が影響を受けるのですか?
2015年まで相続税の申告書の提出件数は、亡くなった方の人数に対して4%程度でした。これが2015年の改正後は倍の8%程度になりました。また東京のように地価の高い場所では、20%ないし30%が対象となっています。
遺産分割の手順と申告までの流れは?
生前に相続税対策を考えています。どのような手順になりますか?
詳しくはこちらをご覧ください。
相続税の節減策には、どのような方法があるのですか?
お一人として、同じ資産状況の方はいません。依頼者の方の状況を踏まえて、最適なご提案をいたします。

一般的には下記の方法があります。
①生前贈与を行う
②保険金の非課税枠の活用(法定相続人1人当たり500万円)
③小規模宅地等の特例を活用する(最大8割減額)
④投資物件を購入する
相続税の調査では、どのような点が問題となりますか?
相続税の税務調査でいちばんトラブルとなるのは名義預金です。名義預金というのは、もらった人にそのもらったという認識が無い場合で、贈与した人が贈与した後も、その預金の通帳、印鑑を管理しているという場合です。この場合には贈与は成立しておらず、この預金を相続財産に含めないで申告した場合には、税務調査でトラブルとなります。